4/8(月) 入学式

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 柔らかな日差しのもと、生命()が躍動する希望の春を迎えました。

 只今入学を許可いたしました中学校十二名、高等学校六十五名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの入学を心から祝福し、歓迎いたします。また保護者の皆様にも、お子様のご入学を心からお祝い申し上げます。
 さて、新入生の皆さん、皆さんは今、どんな中学校生活、高校生活を思い描いていますか。新しい環境・新しい友達とのかかわりに、少しばかりの不安を感じながら、これから始まる学校生活に大きな希望を抱いていることでしょう。私は、皆さんが光塩の生徒として、これからの中学・高校生活を有意義に送り、人間的に大きく成長することを願って、三つのことについて話したいと思います。

 まず一つ目は、皆さん一人ひとりは『尊い存在であり、かけがえのない存在』だということです。皆さんには、他人()とは違った素晴らしい能力と個性があります。これからは、他人と比較するのではなく、自分の中にきちんとした目標を設定し、自分に合った方法で自分の道を一歩一歩歩んでいくよう心がけてください。

 二つ目は、皆さんには、『光り輝く可能性がある』ということです。自分の内側に秘められた可能性を信じて、自分の素晴らしさとはいったい何であるかを探し求め、その可能性に向かって一生懸命に努力する人であってください。

 そして三つめは、この世界で皆さんは決して一人ではなく、『多くの人とのかかわりの中で、共に支え合いながら生きている』ということです。これからの学校生活の中で、学習面や人間関係などで困難な状況にあった時、家族はもちろん、友だちや先生方の支えによって窮地を脱し、その大切さを感じることがあるでしょう。そのときの想いを忘れず、人との繋がりの大切さを学ぶことができる人であってください。

 今話した三つのことは、決して三年間だけの探究に終わるものではなく、生涯かけて知り、求め続けていく事柄でもあります。光塩に入学したことをきっかけに、今日からその探究をはじめていって欲しいと思います。

 また本校では、学習に力を入れて取り組むことはもちろんですが、それ以外の学校行事、部活動、ボランティア活動、国際交流活動などもとても大事にしています。それは皆さんが幅広い活動をすることによって、多くの経験を積み、頭や体や心を鍛え、さらに人とのかかわりをとおして良い人間関係を築き、バランスの取れた豊かな人間として成長することができるようになるからです。自分が持っている良いものを伸ばし、ここで出会った友人の優れているところに学び、お互いを高め合うことのできる人になってください。

 先ほど読まれた『あなたたちは世の光です。あなたたちは地の塩です。』という聖書の言葉は、これからこの学院で学ぶ皆さんに対して、限りない期待と信頼をあらわした言葉です。皆さんが「世の光・地の塩」という本校の建学の精神に沿って、将来社会に貢献できる人となるよう共に歩んでいきましょう。

 保護者の皆様、今日から大切なお子様をお預かりすることになりました。大変嬉しく思うと同時に、大きな責任も感じております。これからは、一人ひとりの生徒が、秘めている力を思う存分発揮し、立派に成長できるよう、私たち教職員も全力を尽くしてまいります。ご協力をお願いすることもあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 最後になりますが、間もなく新しい元号『令和』の時代が始まります。その時に新入生の皆さん一人ひとりが、充実した学校生活を送り、明日への希望と共に、大きな花を咲かせていくことを祈って、お祝いの言葉といたします。

                                               二〇一九年 四月八日

                                    萩光塩学院中学・高等学校校長  中村 柔道