5/9(金) 朝礼のことば

 緑の美しい季節になりました。今年は、10連休という非常に長いゴールデンウィークでした。この間、平成から令和へと時代も変わりました。皆さんはどのように、またどのような気持ちでこの連休を過ごしたでしょうか?ゆっくり休んで新年度の緊張感からくる疲れをとった人、部活づけの毎日だった人、EGF収穫祭やカレドニアンスカイ歓迎セレモニーなどのボランティアに参加した人など、それぞれ充実した休みを過ごしたことと思います。20日からは、新年度最初の中間試験が始まります。一回のテストが自分の将来に大きく影響してきます。しっかり気持ちを切り替え集中して学習に取り組んでください。特に高校3年生にとっては、1学期に行われる2回の定期試験が、これからの進路決定にとって大きな意味を持ちます。必ず最高の結果が出せるように努力してください。

 さて、カトリック教会において5月は、聖母マリアを讃える月です。ヨーロッパでは、春の訪れを喜ぶお祭りとして、いたるところでマリア祭が行われます。5月3日には津和野でも聖母マリア像を担ぐ行列で有名な乙女峠祭りが行われ、本校の生徒がたくさん参加しました。乙女峠祭りは、明治初期に、政府によるキリスト教弾圧で亡くなった殉教者を追悼することを目的に行われていますが、昨年はこのすぐ後に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に登録され、今年は長崎・浦上地区から津和野町に送られ殉教した37名について、福者の認定を受けるための調査開始が宣言されました。これまでキリスト教についてよく知らなかった人でも、これからは観光などで、これらの歴史について触れる機会が増えてくると思います。せっかく光塩に入学してきたのですから、ぜひ一度乙女峠祭りに参加したり、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産について学んだりしてみてください。

 今月の学院の目標は「かかわり」です。毎年年度当初、特に新中1・高1の生徒からよく聞かれる言葉があります。それは「小学校の頃が良かった。中学校の頃が楽しかった。」というものです。全てが新しく慣れない環境での学校生活が始まってまだ間もない時なので仕方ありませんが、このように思う人は、新しい友だちや新たな出会いとまだまだ良いかかわりができていない人だと思います。皆さんは、これまで小学校や中学校で長い時間をかけ、良いかかわりをし、より良い環境をつくってきたと思います。だからこれまでの学校生活は楽しく充実していたのです。新たな環境をたった1ヶ月で判断するのではなく、まずは新たな出会いと前向きに、良好なかかわりを持つように行動してみてください。それができれば小学校・中学校の頃のような充実した学校生活がおくれるようになると思います。また反対に小学校・中学校時代にあまり良い思い出のない人は、これまでとかかわり方を変えるだけで、自分の世界が大きく変わってきます。新たな環境は自分を変えるチャンスでもあります。卒業する頃には、今のこの出会いが良かったと思えるようなかかわり方をしていってください。周りの人と良いかかわりをもつことはとても難しいことです。人とのかかわりは、自分が傷ついたり、相手を傷つけたりすることもあります。でも、かかわることから逃げていては、いつまでもお互いを理解し合うことはできません。自分が苦手だと思っている人と関わることを避けていては、相手も心を開いてくれません。強い心でコミュ二ケーションをとることによって、周りの人と良い人間関係ができるのだと思います。

 今月は、かかわりと自分を見つめることの両方を大切にする月にしていきましょう。