10/9(金) 朝礼のことば

 毎年10月の第2月曜日に設けられていた「体育の日」という名称を2020年から「スポーツの日」と改められました。なぜ、わざわざ改名する必要があったのでしょうか?そもそも体育の日は1964年に東京オリンピックの開会式が行われたことを記念し、2年後の1966年に「スポーツに親しみ、健康な心身を培う」ことを目的に作られた祝日でした。そして、今年の夏に行われる予定だった56年ぶり2度目の東京オリンピックの開催を記念して、2020年に「体育の日」が「スポーツの日」に改名されました。今年は東京オリンピックの開会式の予定日だった7月24日がスポーツの日でした。「体育の日」を改名するに当たって、「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」ことを目的としてスポーツの日としたのだそうです。単に体を動かして自分が健康になるだけでなく、周りの人と仲良くしてみんなで社会をよくしていこうという大きな目標に変わったのです。

 いま体育の授業では、バドミントンや卓球、ソフトボールなどを行っています。先生「今日のバドミントン楽しかったです!!」、「技ができるようになりました!!」そのような声を聞くとうれしい限りです。

みなさんは、授業で教えたことをすぐに吸収し、どんどん上達していく姿にいつも驚かされています。その気持ちに応えようとついつい指導に熱が入ってしまうこともあります。練習に真剣に取り組む姿や笑顔で試合を楽しむ姿、ときには緊張している様子そして友だちのプレイを応援したりほめ合ったりしている姿などみなさんのいろいろな表情や姿、心の様子を見ることができます。

私は、「できる」「できない」だけでないスポーツの価値、つまり「楽しさ」や「喜び」を知ってもらいたいと考えています。スポーツとは、必ずしもがんばらなければいけない、うまくならなければいけない、勝たなければいけないものではありません。他者と比較することなく、自分に合ったプレイの仕方を見つけられれば、みなさんは大人になっても進んでスポーツに関わり、自然と生涯スポーツを楽しみながら、健康で豊かな生活を送っていくことができるでしょう。

そして体育の授業で身に付いた力は社会に出てから役立つものばかりです。

運動によって高められた筋力、瞬発力、持久力、柔軟性、バランス感覚等の基礎体力は、将来健康的に生きていく上でとても大切です。球技などの集団的なスポーツで学んだチームワークが、社会に出てからも生きてきます。チームワークとは、自分や周りの人の強みや弱みをお互いに理解し、それぞれの良さをうまく発揮して、各々の弱点をカバーし合い、みんなで一つの目標を達成するために協力し合うことです。世の中のほとんどの仕事はチームワークによって成り立っています。また、ルールを守って競技をするということは、社会に出ても法律やマナーを守るという基本的な考えを学ぶことにつながります。

みなさんの成長を身近で感じられることが、私にとって充実した日々となっています。みなさんに感謝ですね。ちなみに来年の「スポーツの日」は7月23日です。この日に延期となった東京オリンピックの開会式が行われることを願いたいものです。