11/6(金) 朝礼のことば

10月30日(金)は69回目の開校記念ミサでした。今年初めてミサに参加した中1、高1の皆さんは、ミサとは、何か?何を行っているのか?理解するのは難しかったと思います。しかし、中井神父様から校名にもなっている聖書の言葉の説明を聞いたことで、創立者マドレ=マルガリタが光塩に入学してきた皆さんに何を期待し、どういう生徒に成長して欲しいと願って学校を創られたのか、少し理解できたと思います。学院の創立を記念することは、ただ過去の伝統を守っていくだけでなく、これからの新たな出発を祝う節目の日でもあります。これからも生徒の皆さんによって光塩の精神、良き伝統が引き継がれていくことを願っています。ミサの中で、みんなで歌った聖歌やハレルヤコーラスはとても素晴らしいものでした。今年はコロナ対策で在校生と教職員だけの参加だったので、保護者や卒業生、関係者の方々に、あの歌声を聴いてもらうことができなかったのがとても残念です。ここ数年は、中学・高校の3年生が中心となって大きな歌声を響かせています。3年生が、先輩として一生懸命歌う姿を後輩に見せることで、良いお手本となり、何もわからなかった1年生が、2年生3年生と進級するにつれ、憧れの先輩に近づこうと成長し、良い伝統が守られていきます。私は、毎年この歌声から、皆さんの純粋さと力強さを感じると同時に、これからの光塩にも大きな希望を感じることができます。1年生、2年生の皆さん、来年もそして再来年もあの素晴らしい歌声を期待しています。

また今月23日には光塩バザーに代わる『お菓子販売会』があります。伝統のビスケット作りも本格的に始まっています。毎日授業の中で、感謝の思いを込めて一生懸命作っている生徒の皆さん、ありがとうございます。またそれだけでなく、みんなが授業ですぐにビスケット作りが始められるよう、自ら申し出て毎日朝早くからビスケットの生地作りを手伝ってくれている高3の津田さん、中村さん、高2の大崎君、ありがとうございます。この人たちのように、自ら進んで仕事を手伝う姿こそが本当の意味の奉仕であり『自分のまわりに喜びと光をまく人になる』ということです。私立学校は、保護者・卒業生・地域の方々の支えがあって成り立ち、光塩でそれを一番感じることができるのがバザーであり、今年でいうお菓子販売会です。光塩バザーの由来は既に皆さんも知ってのとおり「自分たちの学校を自分たちの手で作っていこう」と始められたものです。今ここにいる私たち在校生や教職員が、一番にそのことを理解し、自分の利益を優先せず、卒業生やOBの先生方、地域の方々以上に奉仕の精神をもって協力しなければいけません。そのことを胸に刻んでもう少しの間ビスケット作りに励んでください。

最後に今月の学院のテーマは『希望』です。今年のようなコロナ禍で先が見えない時こそ『希望』という言葉の本当の意味や温かさを知ることができます。

私たちは、『希望』という言葉を聞くと、まず個人としての望みが叶うことを思い浮かべますが、今月はそれだけでなく、もう少し広がりをもって、クラスとして、学校として、社会としての希望をみつけていく月にしたいと思います。私たちは、嫌なこと苦しいことがあるとすぐに絶望的なことを考えてしまいますが、そんな時ほどみんなが必ず持っている「希望の光」を信じ、前向きに努力していくことが大切です。今は新型コロナという感染症のために、気持ちも沈みがちになってしまいますが、決して希望を失わず、コロナ後の世界が充実したものになるよう、一人ひとりが今できることを考え、努力していく月にしていきましょう。