1/12(火) 3学期始業式

おはようございます。そして、あけましておめでとうございます。

本来の始業式である1月8日は、雪のため臨時休校となりましたが、今日から改めて2020年度の締め括りである3学期が始まります。これから始まる新学期、皆さんには、本年度最後の学期としてふさわしい時間を過ごして欲しいと思います。特に中3・高3年の皆さんは、卒業までのカウントダウンが始まりました。中3が登校する日は、約45日、高3は約28日です。残された時間の中で、しっかり自分の将来をみつめ、高校生として、また大学生・社会人としてスタートするために、きちんと準備をする時間としても今学期を大切に過ごしてください。

さて、今年2021年は丑年(うし年)です。神社には色々な動物をかたどった像が飾られていることがありますが、その中には牛もいます。神社の境内で、足を折り曲げて座っている牛「臥牛」の像を見たことがあるでしょう。この牛の像は、「撫でると願いが叶う」といわれ「撫で牛」「ねがい牛」とも呼ばれています。ちなみに、全国の天満宮の総本社である京都の北野天満宮には、唯一「立ち牛」の姿も見ることができます。

牛を祭っている神社で特に有名なのが、菅原道真公を祭った「天満宮」、別名「天神様」です。萩市内にも金谷天満宮があります。天満宮は、今では「学問の神様」として有名な道真公を祭っており、牛は「道真公の使い」といわれています。

ここで菅原道真について簡単に話しておきます。菅原道真は平安時代の学者であり、政治家です。醍醐天皇の世で右大臣にまで出世しましたが、それを妬む人たちの罠にはめられ、失脚、九州の大宰府に左遷されました。道真が亡くなった後、平安京で雷、大火、疫病などの天変地異が相次ぎ、さらに道真の左遷に関わったとされる人たちが相次いで亡くなったことから、朝廷はこれを道真の祟りだと恐れ、道真の怨霊を鎮めるため、京都に北野天満宮を、また道真最期の地には、太宰府天満宮を建立しました。この後も天災や異変が起こると、道真の祟りだと恐れられ、雷神を信仰する天神様が全国に広まりました。時と共に道真の怨霊の記憶が薄れ、また太平の世になるにつれ、道真が優れた学者であったことから、今では天神様は「学問の神様」とされ、多くの受験生が合格祈願に詣でるようになりました。道真が亡くなった後、天変地異が起きていた時代と今毎年のように日本各地で自然災害やコロナが発生し、混乱している時代が重なってしまいます。

しかし、丑年は決して不吉ことが起きる年ではありません。皆さんは、丑年にどんな意味があるのか知っていますか?牛は古くから酪農や農業で人間を助けてくれた大切な動物です。大変な農作業を最後まで手伝ってくれる働きぶりから、丑年は「我慢、耐える」又は「これから発展する前触れ、芽が出る」というような年になるといわれています。十二支の2番目で、芽吹きを迎えようとする丑年。過去の丑年には、日本では坂本九さんの『上を向いて歩こう』やゲームの『スーパーマリオブラザーズ』が発売され大ヒットし、アメリカでは映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『タイタニック』が公開され、世界中で大ヒットしたという明るいニュースもありました。またユーリイ・ガガーリンによる人類初の宇宙飛行や世界初の量産型ハイブリット車トヨタ・プリウスの誕生、自民党から民主党への政権交代など革新的な出来事もありました。

令和になって初めての丑年、2021年はどんな年になるでしょうか。昨年は新型コロナウイルス・パンデミックによって世界中が多くの困難に見舞われました。しかし、2021年の丑年は、皆でコロナを克服し、その中から数々のイノベーション(革新的出来事)が生まれ、希望に満ちた年になるように願い、前向きな気持ちで取り組んでいきましょう。皆さんにとっても素晴らしい年になるよう私たち教職員も全力でサポートしますので一緒に頑張りましょう。