5/21(金) 朝礼のことば

おはようございます。

中学生は一昨日、高校生は昨日で、今学期初めての定期試験が終了しました。1週間の長い試験週間が終わりほっとしている人や、部活動の再開にわくわくしている人、そして試験の結果が返ってくるのにドキドキしている人もいることでしょう。

 さて、今日皆さんにお話しすることは、「復習」についてです。試験が終わった後、返却された答案用紙を皆さんはどのようにしていますか。採点ミスがないことを確認したらその時間きりで、自分の解答の見直しをあまりしていない人をよく見かけます。これは非常にもったいないことです。試験の答案からは、自分の得意な所、苦手な所、さらにもっと伸ばしていかなければならない部分を知ることができます。返ってきた答案用紙をしっかり見直し、自分の弱点を分析し、次の小テスト・定期試験に生かしてほしいです。

 「復習」は普段の学習においても非常に重要なことです。ドイツの心理学者であるエビングハウスという人が提唱した「エビングハウスの忘却曲線」という有名な実験があります。エビングハウスの実験では、子音・母音・子音の無意味な3文字単語を記憶しその再生率を研究したものです。この研究によると、記憶後人間は20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%、1週間後には77%、1か月後には79%の記憶を忘れてしまうことが明らかになりました。記憶後1日で急激な忘却が起こるが、その後の忘却は緩やかになること、学問などの体系的な知識や意味のある単語では、より緩やかに忘却が起こなどのことも考えられているそうです。この実験の結果から、1時間後には記憶したものを半分以上忘れてしまうことが分かります。せっかく勉強をしたとしても復習をしなければすぐにほとんどの記憶を忘れ去ってしまうのです。復習を行わない人は、穴の開いたバケツに水を注いでいるようなもったいないことをしてしまっているのです。また、復習は繰り返すことで長期的に記憶に残りやすくなり、本当の学力が身につくようになります。

 「復習」の重要性を理解して、日々の授業、定期試験を大切にしていってほしいです。