10/8(金) 朝礼のことば

 ここ数年、コミュニケーションをとることが苦手、という声をよく聞きます。苦手と感じている人に質問します。自分からすすんで挨拶をしていますか?挨拶は他者とコミュニケーションをとる上で、きっかけとなる言葉です。1学期の終わり、校友会長の福島さんがあいさつについてみなさんになげかけたことを覚えていますか。私は、朝、自転車置き場周辺に立って、自転車の整理やあいさつをしています。今年度、自分からすすんであいさつをする生徒が減っているように感じています。私が真横にいてもあいさつをしない生徒、目が合ってもあいさつをしない生徒。逆に私の姿が見えたら遠くからでも大きい声であいさつをする生徒。笑顔で自分からすすんであいさつをする生徒。どちらがコミュニケーション上手と言えるでしょうか。

 ちょっと硬い挨拶の意味についてお話しします。「挨拶」という漢字を思い浮かべてください。「挨」という漢字は「打つ・押す」という意味を、一方の「拶」は「近づく・進む」という意味を持っていますので、本来「押して進む・押して近づく」という意味の熟語らしいのです。これを簡単に解釈すると、挨拶する側もされる側も心を開く。お互いが心を開いて近づき、人間関係を築いていく第一歩、というような意味になるのです。

 挨拶が大切な理由は、大きく3つあげられます。

1、常識のある人という評価を得られる

 挨拶が出来ない人は、常識のない人とみなされて社会的な評価は低くなります。逆に挨拶さえしっかりできれば、第一印象はクリアです。

2、相手からの印象がよくなり、人間関係がよくなる

 挨拶をすることは自らの心を開き、相手を認めるということになります。相手のことを認めるということは、相手だって嫌な気持ちはせず好意的に接するようになります。よって自然に人間関係がよくなります。

3、相手との会話のきっかけになる

 挨拶を続けていると、そこから会話が生まれていき、相手とのコミュニケーションのきっかけになるはずです。

 そして、よりよいコミュニケーションとなる挨拶の方法とは、「笑顔で、相手の目を見ながら、自分から挨拶する」です。せっかく挨拶しても、表情が暗ければコミュニケーションの妨げになってしまうかもしれません。相手の目を見ないで挨拶するのは、無理やり挨拶をしていると思われてしまい逆効果になってしまいます。自分から挨拶することは相手への好意や積極性を感じさせ、好印象を与えます。一人ひとりがもう一度、あいさつの大切さについて考え、すすんであいさつができる人が増えることを願っています。