12/23(木) 2学期終業式

今日で2学期が終わり、今年も残りわずかとなりました。皆さんにとってはどんな2学期、どんな1年だったでしょうか。一人ひとりが、今年1年の行動を振り返り、次の新しい年につなげてください。

さて、2学期の始業式で私が話したことを覚えていますか?始業式では皆さんにある人物の言葉を紹介し「終業式で覚えているかどうか確認します」と言いました。さて、どれだけの人が覚えていて、この2学期を過ごしたか確認してみましょう。(確認)

私が、始業式で話したのは、電気機器メーカー、パナソニックの創業者松下幸之助さんが言った「どんなに悔いても過去は変わらない。どれほど心配したところで未来もどうなるものでもない。いま、現在に最善を尽くすことである。」という言葉です。

 人間は誰もが、過去の行動について後悔し、まだ現実に起こっていない未来に対しても心配してしまいます。過去への後悔、未来への心配を、全く無くすことはできないかもしれませんが、心の持ち方と行動次第で減らすことはできる。そのために、皆さんが持っている力は現在のために使うべきで、現在に最善を尽くすことが、後悔しないこと、心配しないことにつながる最も大切ことだと話しました。

 そこで今日は、現在に最善を尽くすためにはどうすることが大事なのか、次に皆さんに会うのは年明けになるのでそれを踏まえて話したいと思います。

 よく「一年の計は元旦にあり」と言います。この言葉の由来には諸説あり、1つ目は、中国の明代に憑慶京(ひょうおうきょう)という学者によって著された書物「月令広義(げつれいこうぎ)」です。月令広義は、中国の伝統的な年中行事やしきたりが解説されているもので、日本でおなじみの『七夕伝説』や『花咲か爺』の説話などはこの本が出典になっていると考えられています。そのなかにこの言葉の元になる文があります。「計」とは「計画」のことで「一年の計画は、年の初めである元旦に立てておくべきだ」「一年の最も初めの時間に、その一年全体の計画をしっかり立てることが、ものごとを成し遂げるには大切だと説いています。

2つ目は、毛利元就が記したとされる「一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴にあり」という言葉にあります。元就は、正月三日間の儀式をとても大切にし、「何事も初めが肝心だ」と言ったそうです。例えば、元旦から朝寝坊して元旦の儀式をおろそかにするようではだめだと。元就は「一年の計は努力にあり」とも言っています。だから、月令広義に由来する「一年の計画を元旦に立てよ」とはちょっと違います。(ちなみに、元旦に起きたことで吉凶を占うのは間違いです。)

2つの由来には若干の違いはありますが、行き当たりばったりではダメだということです。まずはしっかり計画を立てて1年のスタートダッシュする方が良い結果につながるということです。年の初めには、誰もが新たな気持ちで「今年こそはこれを頑張ろう」と心に思うものです。実際は長続きしなかったり、結果もうまくいかなかったりするものですが、「目標を定めて努力すること」だけでも無駄ではありません。過去を悔いたり、未来への心配を少しでもなくしたりするためにも、最初が肝心です。現在に最善を尽くすために新年には是非「一年の計」に取り組んでみてください。

最後に、冬休み中も気を緩めることなくコロナ対策を実践し、3学期の始業式にはみんなで元気に会いましょう。