6/17(金) 朝礼のことば

 6月11日、例年よりも遅く、山口県もようやく梅雨入りとなりました。昨年よりも1ヶ月遅れたようです。今日は、朝からどんよりしたお天気ですね。私は、雨が降り続く日、晴れた日が続くとき、花の水やりをしながら......そんな時、心で口ずさむ曲があります。合唱組曲「水のいのち」という曲です。この曲は、私が高校生のとき音楽の時間に教えていただき、萩市民館の舞台で合唱しました。

 先日中庭でシスター古屋にこの曲のことを話すと、シスターも合唱をしたことを覚えてくださっていました。「水のいのち」始めて見た楽譜に、表紙を作り練習スタート。音の重なりが雨粒みたいに降ったり止んだり、ゆるやかな音の気持ちの良い合唱曲だった、と感じたことを覚えています。高校生の時は、素敵なメロディー音とみんなでつくるハーモニーの気持ちよさだけを感じていたのかもしれません。大人になった今は、曲も好きなのですが、歌詞がとても好きになりました。

 合唱組曲「水のいのち」の第1曲、「雨」、歌詞は、

      降りしきれ 雨よ

      降りしきれ

      すべて

      立ちすくむものの上に

      また横たわるものの上に

      降りしきれ 雨よ

      降りしきれ

      すべて 

      許しあうものの上に

      また 許しあえぬものの上に

 どちらかというと雨には、切なさを感じてしまいますが、雨は潤いも与えてくれます。どんな人の上にも平等に振り注ぐ雨。どんな人の上にも、どんなときにも、どんな所にも降り続けます。ケンカしたとき傷つけ合っても、悲しくても、うれしくても、そこに雨が降ります。この曲は、雨にたとえて 私たちに何かを伝えたかったようです・・・・。ケンカしたり いやな気分になったりして 許すことがなかなかできないこともありますが、振り続ける雨に、平等と希望、優しさをも感じさせてくれる曲のようです。その曲を今も何度も心の中で歌っている私です。そして、この雨のように平和が世界中に降り注いでくれたらと願っています。

 皆さんにも大好きな曲、忘れられない曲があるかもしれません。一曲の歌から、その頃が思い出されたり、曲の中に自分を重ねたり、曲の中でこうなったらいいなと願いをこめているときもあるかもしれませんね。まだそんな音楽に出会っていない人にも、このどんよりした梅雨の季節に、皆さんの心に光をさしてくれる曲がありますように。そして、みんなの上に素敵な雨が降りますように。