10/21(金) 朝礼のことば

おはようございます。

2学期の中間試験が終わりました。ベストを尽くせた人、もう少し頑張れたと後悔している人それぞれいると思います。試験の結果が返却されたらしっかり復習を行ってくださいね。

さて、明後日、10月23日は「化学の日」です。この化学は「化け学」の化学です。

人々の暮らしを支え、地球の未来を創る「化学」の魅力をより多く知ってもらいたいという思いのもと、2013年に制定され、その日を含む月曜日から日曜位までの1週間を「化学週間」として制定しました。ちなみにこの日は、高校で化学基礎を勉強した人にはおなじみのアボガドロ定数6.02×10の23乗に由来しています。

そこで明後日の化学の日にちなみ、ノーベル化学賞を受賞した日本人の1人である白川英樹(しらかわ ひでき)博士について紹介したいと思います。白川博士のノーベル化学賞受賞理由は「導電性高分子の発見と発展」です。高分子は、ペットボトルやレジ袋、ストッキングに使われているナイロンなど、私たちの生活のあらゆる場面に使われています。

かつてこの高分子には電気は流れないと考えられていました。そこに電気が流れることを発見したのが白川博士です。

この発見には有名なエピソードがあります。白川博士の研究室に来ていた留学生がある実験を始めました。その実験では、黒いフィルムができるはずでしたが、できたものは銀色のフィルムでした。実はその学生は反応の促進を促す触媒と呼ばれるものの量を誤って1000倍も多く加えていたのです。このとき出来ていたのが、導電性高分子のフィルムであり、この失敗が高分子の世界を一変させる大発見へとつながっていきました。この導電高分子は現在、スマートフォンのタッチパネルやリチウムイオン電池など私たちの身近な所で広く応用されています。

「大発見は失敗から生まれる」。

失敗を恐れて何もせず立ち止まるのではなく、様々なことにチャレンジしてください。

もしかしたら、その失敗から新たな大発見が見つかったり、様々なことを学んだりすることができるはずです。