皆さん、おはようございます。今日は、9月のテーマである「協力」についての話をしたいと思いますが、毎月のテーマに関わる聖書の話ではなく、違った視点で「協力」ということについて話します。まず、辞書で「協力」という言葉を調べると次のような説明が書かれています。「協力とは、複数の個体が共同で行動し、特定の目標を達成するための行為をさす。個体は人間だけでなく、動物や機械、組織なども含まれる。協力は、個々の能力や知識を組み合わせることで、単独では達成困難な目標を達成するための重要な手段である。」
皆さんは、すでに日々の生活の中で、人間同士が互いに協力することによって、より快適に、より効率的に過ごせることを実感していると思いますが、人間は、時には「協力しない」という選択的行動をとることもあります。なぜでしょうか。私は、こう思います。それは、めんどくさい、やりたくないなどの個人的なわがままや、相手や集団に対する個人的な不快感情や相手の能力に対する信頼感の欠如などがそういう行動をとらせるのだと思います。言い換えるならば、すべて相手や集団への愛の心の欠如から来ているものだと思います。
「協力行動」は、人間以外の動物でも多く見られます。例えば、カクレクマノミという魚はイソギンチャクと相互共生して協力しながらウインウインの生活をしています。また、アリはえさを発見すると腹部から道しるべフェロモンという化学物質を分泌し地面につけながら巣に戻り、他のアリはこれを触覚でたどりながらえさの場所にたどり着き、仲間と協力してえさを集めます。さらに、ミツバチは、花のある場所までの距離や方向を彼ら特有のダンスによって仲間に伝え、協力して蜜を集めます。人間以外のこれらの動物の協力行動では、「協力しない」という選択肢は、ほぼないようです。もちろん、人間以外の動物の行動は、ほとんどが本能的な行動なので、人間の「協力行動」と比較することはできません。
人間は、本能的な部分と同時に、理性と自由意志をもち、善悪の判断ができます。そして何より、人を愛することができます。他人と協力することによって得られるのは、効率的な目標達成だけではなく、必ずそこに、お互いの存在を認め合う喜びがあると思います。協力することを通して喜び合える2学期にしていきましょう。




