「みなさんの特技はなんですか?」また、「みなさんの長所はなんですか?」と聞かれたら、みなさんはそれに対してすぐに返事をすることができますか?答えられない人もいるのではないでしょうか?
実は、この質問はとても答えにくい質問です。特技や長所というのは、「人より優れているもの、実績のあるもの」というイメージが強く、誰にもできない私だけができることや大会での上位入賞などがすぐに頭に浮かぶのではないでしょうか?
もし、特技や長所が今述べたようなことだけを指すのであれば、もちろん答えに悩んでしまう人も多いと思います。実際に私もその一人で、普段生活していて、自分自身の特技や長所について深く考えて生きてはいませんので、急にこのような質問をされた時には、なんと答えていいのか分からず、適当に取り繕って答えてしまうか、何も答えられず少し後悔してしまいます。
しかし、うまく答えられなかった人には、本当に特技や長所がないのでしょうか?答えはノーです。誰にでも特技や長所は必ずあります。問題はその特技や長所に気づく時間や場面を持っていないことです。自分の良さに気づくことができていないため、特技や長所についてきちんと答えられない人が増えているようです。
では、どのようなことが特技や長所と言えるのでしょうか?例えば、日常的に繰り返し自分の中で行っていることを思い浮かべてみてください。ノートの端にいつも落書きをしている人、隙間時間に本を読んでいる人、休み時間にボールで遊んでいる人、などその人たちにはすでに特技や長所があります。絵が嫌いな人は絵を描かないでしょうし、本が嫌いな人は本なんて読みません。体を動かすことが嫌いな人が走り回って遊んだりはしません。つまり、好きという感情でそのものに取り組んでいる時点で、嫌いという人よりも真剣に取り組んでいるはずです。技術的に優れていないかもしれませんし、何かで表彰されることではないかもしれません。しかし、自分にとって大切なことを自分のために一生懸命向き合って活動していることは、他の何にも代えられないあなた自身の特技であり長所です。
あとは、この特技や長所についての質問がどのような場面でされているかということも重要になってきます。もし、就職面接や大学受験の面接で聞かれているのならば、その会社や学校に生かせるものでなければ、質問の意図に答えたことにならないので、関連づける必要性はあります。しかし、入学後や初対面の人との自己紹介であれば、自分を知ってもらうきっかけづくりになりますので、自分の「好き」という気持ちを全面に出して答えると良いのではないでしょうか?
以前のこの朝礼のお話で私は好きな言葉を一つ紹介しました。それは「向き不向きよりも前向き」という言葉です。うまくいくかいかないかは、その時の状況にもよりますが、そのことに取り組みたいと思った時に実行できる気持ちが大切だという言葉です。この言葉を伝えてくれた人は、自分の好きなことに直向きに取り組み、人より優れた才能を持っていたわけではありませんが、今では自分の夢を叶えており、自信を持って自分の特技ですと、胸を張って言っています。
みなさんも、普段の自分を振り返って、自分の良いところを再確認してみてはどうでしょうか?




